思考が多すぎ問題

インコ君

うう〜〜ん……えぇっと……
あれ? これってロジカル……
いや、クリティカル? 
あれ、デザインだったっけ? 
うわあああ、わかんなくなった〜〜!!

オオハシ

やれやれ。ずいぶんと悩んでいるようだね。
今度は何がそんなに大変なんだい?

インコ君

今日の社内研修で、
『ロジカルシンキング』
『クリティカルシンキング』
『デザイン思考』って、思考法の講義があったんですよ。
でも話を聞けば聞くほどわかんなくなって……!
オオハシさんこの違いって何なんですか!?

オオハシ

おやおや。
似ているようで、目的も使い方も違うんだ。
ロジカルシンキングは“筋道を立てて説明する力”、
クリティカルシンキングは“前提や情報を疑う力”、
デザイン思考は“共感からアイデアを生み出す力”。
それぞれ、立っている場所が違う。

インコ君

全然ピンとこない
順番に教えてください〜〜!

オオハシ

まずは、ロジカルシンキングから話そうか。
これはね、“筋道を立てて考える力”のこと。物事を構造的に整理して、結論までちゃんとつながるようにする。

インコ君

筋道って……たとえばどういうことですか?

オオハシ

たとえば、
“お客様が怒っている
→ 納期が遅れている
→ 見積もりが甘かった”
というふうに、“原因→結果”を順番にたどっていく。
これがロジカルシンキングの基本さ。

インコ君

あっ、それなら分かるかも……!
この前、部長に「君の報告は話の筋が通ってない!」って怒られました……

オオハシ

それは論理が破綻していた可能性が高いね。
ロジカルシンキングは、“今ある前提から、矛盾なく結論を導く”ための道具なんだ。

インコ君

PREP法とか、ロジックツリーってやつも、それですか?

オオハシ

その通り。PREPは『結論→理由→具体例→まとめ』。
ロジックツリーは“なぜ?”“どうやって?”を分解する技法だ。
ビジネスでは、説明や報告、説得にロジカルシンキングが欠かせない。

インコ君

メガネカイマン部長の話、
めちゃくちゃ筋が通ってる気がするのは……
ロジカルシンキングだったのか〜!

オオハシ

ふふ、彼は怖いけど、筋道は通ってるからな。ただし、ロジカルシンキングにも弱点があるんだ。

インコ君

えっ!?それって……?

オオハシ

前提が間違っていたら、いくら論理が整っていても、
導かれる結論はズレてしまう。
その“前提”を疑うのが、次に説明するクリティカルシンキングだ。

オオハシ

クリティカルシンキングというのは、“物事の前提を疑う力”のことだよ。

インコ君

疑う……ってことは、
なんでもかんでも否定するってことですか?
メガネカイマン部長みたいに……

オオハシ

・・・そういう意味じゃないよ。
“なんとなく正しそうに見えること”に対して、
一度立ち止まって『本当にそうなのか?』と問い直すんだ。

オオハシ

たとえば、誰かが「このサービスは若者に絶対ウケる!」って言ったとする。
そのとき、“若者って何歳?”“なにを根拠に?”“過去のデータは?”と掘り下げていく。

インコ君

わぁ〜、なんか探偵みたい!

オオハシ

そのとおり。
クリティカルシンキングは、感情や思い込みに流されず、情報を冷静に見極める力なんだ。

オオハシ

ときには“常識”すら疑う必要もある。それが怖くても、より良い判断をするには必要なことさ。

インコ君

それって、誰かのアイデアを否定しちゃうことになりませんか?
人間関係がギクシャクしそう……

オオハシ

大切なのは“論破”じゃなくて、“対話”だ。
意見を潰すんじゃなくて、よりよくするために問い直す。それが本当のクリティカルシンキングなんだ。

インコ君

うーん……ロジカルが“筋道”、クリティカルが“前提を疑う”って……わかってきた気がします!

オオハシ

いいぞ。その2つがそろえば、かなり強力な思考の土台ができる。
でもね、まだ“創造”の視点が抜けている。

インコ君

あっ、きたきた……“デザイン思考”ですね?

オオハシ

そう。デザイン思考は、ロジカルやクリティカルとは発想の出発点が違う。
これは“人間中心のアプローチ”で、感情やニーズからアイデアを生み出していく思考法だ。

インコ君

ええと……感情とかニーズって、なんかふわっとしてて……逆に難しくないですか?

オオハシ

だからこそ、段階的なプロセスが用意されているんだ。
一般的には、次の5ステップで構成されているよ:

オオハシ

1. 共感(ユーザーの本音を知る)
2. 定義(課題を言語化する)
3. 発想(たくさんのアイデアを出す)
4. 試作(プロトタイプをつくる)
5. テスト(実際に試してフィードバックを得る)

オオハシ

このサイクルを何度も回しながら、
“本当に使えるアイデア”に近づいていくんだ。

インコ君

おぉ〜、ロジカルやクリティカルとは、方向性が全然ちがいますね……!

オオハシ

その通り。ロジカルシンキングとクリティカルシンキングが
“考えを整理したり見直したりする”のに対して、
デザイン思考は“新しい価値を創る”ための思考法なんだ。

オオハシ

たとえば、“働き方改革”をテーマにしたプロジェクトなら:
ロジカルで現状の問題点を整理し、クリティカルでその前提を見直し、
デザイン思考で新しい解決策を創造する……そんな使い分けが効果的だよ。

インコ君

わかってきた気がします!
いや……もしかしたら、わかってないかもしれません!
あ〜〜もうやっぱりダメだ〜〜!

オオハシ

やれやれ。まずはどれか一つを実際に使ってみるところから始めようか。

インコ君

じゃあ今日は、デザイン思考で
“どしたらコンパでモテるか?”
から考えてみます!

オオハシ

……やれやれ


思考が多すぎ

インコ君いきなり多くの考え方を詰め込まれすぎて頭がパンクしてましたね。
それでも、オオハシさんは丁寧にインコ君に違いを教えてくれていました。
とはいえ、似ているが故にその違いや使い所が難しいのがこの思考法。
このパートでは、それぞれの使い方に着目して考えてみましょう


それぞれの思考法、どんな特徴がある?

まずは、3つの思考法の基本的な特徴を比較してみましょう。

思考法 目的 特徴 得意な場面
ロジカルシンキング 情報を整理し、筋道立てて伝える 因果関係・構造化・論理展開 報告・説明・資料作成・分析
クリティカルシンキング 思い込みや前提を問い直す 反証・問い直し・客観性 意思決定・リスク判断・企画検討
デザイン思考 共感から新しい解決策を生み出す ユーザー視点・共感・試作と改善 商品開発・サービス改善・新規提案

「質問の質」から見る3つの思考法の違い

それぞれの思考法が、どんな問いを立てるかを比較してみましょう。

思考法 問いのタイプ 質問の例
ロジカル どう繋がるか? 「この施策と売上の因果関係は?」
「問題の原因は何か?」
クリティカル それは正しいのか? 「そもそも、その前提は妥当?」
「バイアスにとらわれてない?」
デザイン 本当に困っていることは? 「ユーザーは何に共感している?」
「目の前の人が喜ぶ解決は?」

「使う順番」も意識しよう

プロジェクトや施策の検討の場面では、順番に組み合わせて使うことも大切です。

ステップ 使う思考法 内容
①現状分析 ロジカルシンキング 問題点・構造の整理、情報の整理整頓
②前提の見直し クリティカルシンキング 「それって本当にそう?」と問い直す
③新しい発想 デザイン思考 共感をベースに、アイデアとプロトタイプ

結局、どれをどう使うべき?

すべての思考法には**「得意なシーン」「苦手なシーン」**があります。
ロジカルだけでは新しい発想が出ず、クリティカルだけでは前に進まないことも。
そしてデザイン思考は、現実の制約をロジカルやクリティカルで補完する必要があります。

つまり、「この場面では何が必要か?」を見極めて柔軟に組み合わせて使うのがベストです。


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まとめ:考える力を味方にしよう

ビジネスの現場では、課題の解決に「正解」がないことも多くあります。
そんなとき、今回紹介した3つの思考法は、それぞれ違う角度から私たちにヒントを与えてくれます。

  • ロジカルシンキングは、情報の整理整頓に。
  • クリティカルシンキングは、見落としや前提の再点検に。
  • デザイン思考は、共感と創造の力で前に進むために。

それぞれをバラバラに学ぶのではなく、「目的に応じて使い分ける」こと。
そして時には組み合わせることで、あなたのプロジェクトもぐっと推進力を増すはずです。

インコ君のように混乱しながらでも、一歩ずつ身につけていきましょう!

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